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ブログ - Words from Flying Books

おしゃれの教科書

先ごろPOPEYEがリニューアルしました。
おしゃれの教科書の元をたどれば、1975年の『Made in U.S.A. catalog』の衝撃が大きかったことと思います。今、何気なくはいているLevis501だって、日本で本格的に広まったのは、たかだか40年くらい前なのです。そのきっかけを作った『Made in U.S.A. catalog』、私はリアルタイムで見ることはできませんでしたが、今見ても全然古さを感じません。
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ジーンズはLevis501、足元はコンバースやワークブーツという永遠のアイテムはここから脈々と受け継がれていたのであり、自分の持ち物や、「いいもの」と言われているモノのうちアメリカ製がいかに多いか思い知らされます。
ここからさらにたどれば、『Sears』や『Whole Earth Catalog』などのアメリカのカタログ文化が今につながっています。

インターネットが普及する前までは、アメリカは国土が広いため、カタログ文化が発達していました。カタログには、その時代に生活する上で実用的であり優れたものを網羅されています。その1冊を見るだけで、時代がわかるといっても過言ではありません。

『Made in U.S.A. catalog ‘75』をめくってみると、『Sears』の日本での通販用広告にこんなことが書いてありました。

「縦28cm 横20.5cm 厚さ約4cm。頁数1390。シアーズカタログは若い生活者の生活マニュアルである。
シアーズが生まれたのは1886年。人々が辺境を求め西へ西へと進んでいった開拓時代すでにシアーズのカタログはテキサスの片田舎でも多くの家庭の暖炉の傍に置かれていた。開拓という日々のいとなみのなかで人々はカタログを利用した。
その後時代とともに改良されてきたシアーズの商品。あるものはネジ一つから取り換えられあるものはより機能的な形となりさらに新しい多くの商品が加わった。
きょう日本で。たとえば自転車の載っている頁をひらいてみる。キャプションのひとつにはコースターブレーキ(ペダルの逆踏みで制動する方法)と説明されている。これは一例である。すなわちあるひとつの商品がもっている本質的な意味においてはアメリカも日本も差はない。けれど生活の道具としてうまくきのうさせるその方法においてデザインがつくりが違っている。
シアーズのカタログに載った70,000点の商品。そのひとつ一つの違いに気づきはじめたとき若い生活者の日常はにわかにあたらしい方向に歩きはじめる。
なぜならモノに共鳴し選択するということはそれをつくった人々の文化をも共有しようとする姿勢だから。シアーズでいえばアメリカという国の合理的な生活のしかたあるいはその匂いを日々のなかで体験するということだから。」

1975年の日本でのシアーズの紹介を見ると、アメリカがまだ遠い憧れの国で、その製品の良さ、生活のしかたを学びとろうとする姿勢にグッときます。
今は、いいと思ったものをすぐに入手することができてしまいますので、こういった生活全般を見渡せるカタログが作られることはもうこの先ないでしょう。

そんなシアーズカタログが3冊入荷しました。
その時代の服の形や生地のパターンなど、デザイン資料として、とても充実しています。

sears1

1937年春夏号 。戦前のシアーズカタログはとても珍しいです。
全体的にセピア色の写真が多いのですが、中には女性服の生地サンプルが貼り込んであるページもあります。(下右ページ 水色の花柄の生地)

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Sears 1937年春夏号
天少水シミ
¥15,000

sears1959
クリスマスの飾りや、ギフト商品、パーティー用の服など、全体的にウキウキした感じの号です。子供のドレスもかわいい。それに、赤いセーター、赤いジャケット、赤のチェックのスカート、赤いローブ……赤い服がたくさん載っています。でも、クリスマスだからって赤い服着るでしょうか?
Sears 1959年クリスマス号
¥9,500

sears1964
ぬいぐるみやバービー、GI Joeのフィギュアやビリヤード台まで、子供へのプレゼントが充実しています。
Sears 1964年クリスマス号
¥9,500

montgomery
こちらが元祖通販カタログ「Montgomery Ward 」。
シアーズに先駆けて、1872年に発行したのが始まりでした。
特に洋服が充実しています。
Montgomery Ward 1949-1950
¥12,500

Uehara

2012 年 6 月 2 日 | comment
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